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Pet Wellness Science

ペットの健康と発酵栄養学

犬の消化のしくみを知り、毎日の食事を考える。
加熱食と酵素、発酵素材の関係を、確認されている知見と研究段階の話に分けて紹介します。

Digestive Physiology of Dogs

犬は、自ら分泌する消化酵素で食物を分解します。

犬は動物性・植物性の食材を利用できます。食物の消化には、胃や膵臓、小腸などが関わります。食材の種類だけでなく、加工方法、栄養バランス、犬の健康状態を含めて食事を考えることが大切です。

犬にはでんぷんを消化する能力があり、家畜化の過程でその能力に関わる遺伝的な適応が起きたことが報告されています。でんぷんと食物繊維は性質が異なり、植物性の食品を一括して「消化できない」とは言えません。

消化には個体差
消化管の通過時間は、体格や食事の内容などで変わります。人との単純な比率では説明できません。
でんぷんの消化
犬のでんぷん消化には膵臓由来のアミラーゼなどが働きます。唾液だけで消化能力を判断できません。
強酸性の胃環境
胃酸はタンパク質の消化に関わりますが、生肉などに含まれる病原体のリスクをなくすものではありません。

Food Processing and Enzymes

食品の酵素が失活することと、体内の酵素不足は別です。

加熱で食品中の酵素の活性が低下することはあります。しかし、健康な犬は自ら消化酵素をつくっており、食品由来の酵素が失活したことだけで、体内の酵素が不足すると判断することはできません。

加熱食が体内の酵素を使い切らせる、という説明を裏付ける根拠は確認できません。健康な成犬への酵素添加で栄養素の消化率の改善が見られなかった試験もあります。膵外分泌不全などで行う獣医療上の酵素補充とは区別が必要です。

Fermentation and Evidence

発酵素材は、成分と根拠を分けて考える

01

発酵で生まれる成分に着目

発酵では微生物の働きによって原料の成分や風味が変わります。酵素は微生物とは異なる分子で、「生きた酵素」という表現は正確ではありません。

02

発酵による成分の変化

発酵の条件によっては、タンパク質や糖質の一部が分解されます。ただし、熟成期間だけでは分解の程度や犬での吸収率は判断できません。最終製品の成分分析と、犬を対象とした検証が必要です。

03

ポストバイオティクスの意味

ISAPPの定義では、健康上の利益をもたらす不活化微生物および/またはその構成成分を含む調製物を指します。有機酸などの発酵代謝産物だけを、そのままポストバイオティクスと呼ぶことはできません。

Gut-Organ Interconnection

腸内環境と、腎臓・皮膚・免疫の関わりを知る。

腸内細菌と全身の健康との関係は研究されています。ただし、関連があることと、特定の商品を与えて症状が改善することは別です。

腸腎連関(Gut-Kidney Axis)

腸内細菌と腎臓の病気の関係は研究分野の一つです。しかし、発酵飲料によって窒素代謝物の排泄が増えたり、腎臓の負担が減ったりするとは、この一般論だけでは判断できません。腎臓病の食事は獣医師と相談してください。

腸皮連関(Gut-Skin Axis)

腸内細菌と皮膚の状態との関係について研究がありますが、かゆみや赤みにはさまざまな原因があります。腸内環境を変える食品だけで、アレルギーや皮膚症状を改善できると断定することはできません。

腸管免疫(Gut Immunity)

腸管は免疫に関わる重要な場所です。微生物やその成分と免疫系との関係は研究されていますが、その知見だけで発酵食品にアレルギー抑制や感染予防の効果があるとは言えません。

Conclusion

本来の力が発揮されやすい毎日を支える。

私たちは、犬が本来持っている力を信じ、毎日の食事や暮らしを通じて、 その力が発揮されやすい環境を整えることを大切にしています。 発酵素材の特性と栄養学の知見を確認しながら、愛犬が長く健康でいられるための 静かな伴走者として、商品開発と技術提供を続けてまいります。

References

参考資料

一般的な科学的説明の参考資料です。当社商品の効果を実証する資料ではありません。